気づけばキミと恋に落ちて
それか…。考えたくもないけど、流されて不倫の道へ行ってしまってたかもしれない…。


月曜日、会社へ行ったら宗ちゃんに伝えなきゃ。


〝奥さんのこと、大切にしてあげて〟って。


きっと、疲れてしまっただけなんだよ。


宗ちゃんも、奥さんも…。スキな人が笑っていれば、それだけで幸せなんだと思う。


うまくいかない時も、もちろんあるかもしれないけど、わたしは拓篤の手を離したくない。


拓篤も同じ気持ちだったら、嬉しいな。


そんな想いも込めて、拓篤を見ると、拓篤もわたしを見てて。


ユックリと、顔が近づいてくる。


「た、拓篤っ。陽ちゃんはっ?」
「ん?トイレ行った」
「……そっか」
「陽美」
「う、ん?」
「愛してるよ」
「うん…。わたしも、愛してる」


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