気づけばキミと恋に落ちて
もう一度短く息を吐いて、ドアを開ける。


「おはようございます」


一歩足を踏み入れ、周りを見ると宗ちゃんは……いた。


「はるちゃん、おはよう」


金曜日に、あんなことがあったとは思えないくらい、いつもと同じで少しホッとした。


気にしてたのは、わたしだけだったみたい。


「宗ちゃん、珈琲淹れましょうか?」
「あぁ、うん。お願いしようかな」
「はい」


宗ちゃんが普通だから、わたしも変に緊張しなくていい。


陽ちゃんの考え過ぎじゃん、と心の中で笑い、あとでメールしないと、と思っているとトナリに気配を感じた。


「わっ、宗ちゃん‼︎」
「あー、ごめん。驚かせちゃったね」
「い、いえ…。今、珈琲淹れますね?」
「うん。……ねぇ、はるちゃん」
「はい?」


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