【完】私の彼は純粋くん。
あれから1週間。
麻十くんとの距離はあのときから縮まないまま、誕生日を迎えた。
「麻十くん、帰りうち寄れる??
その、渡したいものがあるんだけど...」
「うん、わかった。」
私のプレゼントはケーキ。
さすがに学校に持っていくわけにも行かず、帰りに寄ってもらおうと思った。
一番最初に渡したかった。なんて思ったりもしたけど、麻十くんが喜んでくれれば順番なんて関係ないよね。
「あのさ、笹峰さんって『他の人からのプレゼントは受け取らないで』とか言わないの??」
これは、大くんにも聞かれた。
「私は麻十くんが他の人からのプレゼントで嬉しくなるならそれでいいと思う。
だってその方がたくさん笑顔になれるでしょ??」
「...なんか、うれしいな。」
麻十くんは照れた様子で目をそらし、下を見た。
「なんか、ちゃんと俺のこと考えてくれてるって感じがする。
...ありがと。」
なんて笑顔で言われてしまった。