生徒だけど寮母やります!⁑


「てかさぁ」

咲夜のお椀を覗き込んだ結斗が、腕を組みながら溜息をついた


「あ?」

「そろそろ、人参残すのやめたら?」


咲夜のお椀の中には、人参の山ができている

「苦手なんだって」

頬を膨らませて言う咲夜


「ガキかよ」

「るせーライ」


ライもコーヒーを片手に鼻で笑った


「あいつが見たらキーキーうるせぇだろーな」

「あーーー言われるね絶対。野菜は残さないで食べなよね!!って」

「え、結斗それ似過ぎじゃねw、野菜は残さないで食べなよね!あはは」

「......似てるそれ」

「似てるな。うるさい鬼な感じが」


4人は景が叱る姿を思い浮かべ笑い合った

「悪かったねうるさい鬼で......」

「「「「え」」」」


4人が一斉に後ろの声の方を振り向くと、そこに立っていたのは景だった


「君たち......」


「景......!お前なんでここに......てか、あれ?おこってる?」

「景ちゃん......聞いてた?今の......」

「だれだよ怒らせたの」

「僕関係ない」



景の後ろに炎がゆらゆらと揺れて見える

4人は引きつった笑顔を見せた



「景、なんでここにいんだ?ってそんな目で見るなよ......あは......み、見ろ景の真似!めっちゃウケる!......野菜は残さずた・べ・な・よ・ね!?」



このあと景が噴火するのは言うまでもない



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