生徒だけど寮母やります!⁑



って、こうして有姫ちゃんたちのあとをつけてみたはいいものの


だからって私何するつもりなの......



私は理科室の扉の影に隠れながらひとりごちた



それにしても全く幼稚なことを考える


嫉妬するのは勝手だが鈴菜を傷つけることは絶対に間違っているし



ライだって絶対悲しむはずなのに



「どうしようか」


「ねぇ編子(アミコ)」


「ん?」


理科室で彼女たちが話しているのが聞こえる


「たしか編子って透視能力があるんだっけ?」


「ま、まあね」


「じゃあ心の中は読めるの?」


「出来るけど」


「じゃあ九雷鈴菜を呼び出して、軽く心の中読んじゃってよ」


「え......」


「ライの事が好きなんでしょ?って」


「うわぁ......屈辱〜」


「わ、わかった。それだけでいい?」


「そうね。ちょっと怯えさせればいいって言ったじゃない?」


彼女たちはクスクスと笑っている


まぁ、ライの事が好きなのか定かではないし、彼女たちの勘違いかもしれないが......


これ知ったら、ライも鈴菜ちゃんも不快に思うだろうし.....


景は友達として阻止したいと思いながら

「んー」

と唸った



「誰かいるの!?」


......やばい


なに唸ってんだバカ私!


こんな初っ端からとんだ失態だ


1人がこちらに来る音が近づいてくる


やばいやばいやばい逃げ場がない



......ああもうすぐそこまで来てる!!



見つかる!!!

< 43 / 388 >

この作品をシェア

pagetop