生徒だけど寮母やります!⁑


そんなことを考えてぼーっとしていると


保健室の外から足音が聞こえてきた



音でわかる、その足音は


少し焦っている



「あら、彼来たみたいね」


うふ、と先生が笑顔になって言った



しかし

入って来たのは結斗ではなかった



先生が、あら?と首を傾げる


「え??」

スラっとした高い背

目にかかる黒い髪

鋭いようで、気だるそうな瞳


そう

入って来たのはライだったのだ


「結斗から聞いた。おまえが変化して、体調崩したって」


「あ......ありがとう」



ライは私のベッドまで来ると、横に置いてあった椅子に座ってため息をついた


「はぁ......ま、大丈夫みてぇだな」


「だっ、大丈夫大丈夫!結斗も心配しすぎなんだって!この前みたく変化で疲れただけ」



あははは、と笑ってみせる


「でも無理はしたんだろ」


「そ、そんなこと......」


私は、先生が笑顔でこちらをみているのに気づいた


「ふふ、景ちゃんにはいいお友達がたくさんいるわね。......もしかしてお友達じゃないのかしら?」



「え......!?このっ、この人も寮Bの人でっ」



慌てる景に、ライが苦笑いしてこちらを見る


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