生徒だけど寮母やります!⁑
それからしばらく、私は保健室のベッドに横になって休んでいた
「笠上さん、そろそろ授業が終わる時間ね。あの男の子、迎えに来るって言ってたけれど」
先生がベッドの向こうから景に声をかける
「......もうそんな時間」
「あの男の子、彼氏?」
............え?
「ち、ちがいます!!」
ガバッと起き上がった私に、先生がくすりと笑う
「うふ、ずいぶん元気みたい」
「先生がそんなこというから!すっかりです」
「あらそう?でもなんか食べた方がいいわね。エネルギーになるもの。なにかあったかな......」
「結斗は、男子寮Bの人で」
私の言葉に、先生はこちらを振り向いた
「そういえば笠上さんは寮母なのよね。なるほど、この後は男子寮Bに行くのかしら?」
先生は私にメロンパンを渡しながら言った
「あげるわ」
「ありがとうございます。はい、もう元気なので、ちゃんと寮母の仕事してきます」
「分かったわ、無理しないでね」
「はい」
私は笑顔で答えた
保健室の先生って、女神みたい......