生徒だけど寮母やります！⁑

「それで、あとは景ちゃんだけだよ？景ちゃんはただの人間なの？」


結斗の質問に、私は心の中で冷や汗を掻く

.....来たこの質問


「どんな理由で生徒も寮母もやんのか気になるな〜、なぁ？爽馬」

「まぁ僕だって生徒が寮母をやるのに疑問がなくなったわけじゃないし」

う......


「言わせたんだから言えよ」


先ほど散々『魔法使い』でからかわれたライが、威圧感を漂わせてこちらをみていた


まぁいずれは知られてしまうことだろうし、自分からこの高校に入った以上、そこは気にしてはいけないところなのだが


言いづらいなぁ.....


ふと窓の外を見ると、すでに夕日は沈みかかっていた


もうすぐ夕食の時間だ


「あ、あのですね」


「うん？」

結斗に微笑まれて、いたたまれない

今日初めて会ったこの四人は


私の本性をガッカリするだろうか


たいした力の無い私をみて笑うだろうか


だってそしたら、嫌われるかもしれない

もし嫌われたら


わなわなわな

あああダメ、興奮したらダメ


月の出る夜に興奮したら私は......！

私は......！




ぽんっっ！



「バッ、バウゥッ！」




あああ、言わんこっちゃない



シベリアンハスキーになってしまうのに