calling
行きかうひとをじっと見ていた。

人間観察したり
携帯を観たり…
時間が経つようで経たなかった。

昼間、公園で逢った時に
名刺を貰った時にでも…
何時まで仕事してるかだけでも
聞いておけばよかったなぁ。

夏の終わりは、夜になると
少しだけ涼しい風が吹いていた。

整えた髪も、メイクも…
なんだか意味無いかもと
思いながら…それでも…
背筋を伸ばして…空を仰いだ。

空が暗くなる瞬間…
暗闇に包まれる瞬間を
じっと見ていた。

コンクリートに囲まれた空でも
私はずっと好きだった。

暗くなる頃には少しだけ
人の流れが穏やかになっていた。

どれくらい時間が経過したのか…
私は腕時計の時間を観て驚いた。

22時と時計の針は示していた。

「…亜妃ちゃん?」
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