calling
さっき、俊輔さんを待っている時
颯爽とビルに入っていった女性を
ふと思い出した。

細い腕に重いカバンを持って
スラッとしてて素敵だった女性。

あれ…そう言えば…

「なんで私があの日、
2時間あの公園に居たって
なんで…知ってるんですか?

さっき、私に言いましたよね。
今日もランチ2時間とったの?って。」

ホットコーヒーを手に持ったまま
思わず聞いてしまった。

コーヒーカップの温かさが
私の手にはちょうど良かった。

「あぁ…あれは…俺も居たから。
2時間、あの公園に。」

私は不思議そうに
俊輔さんを見つめてしまった。

あの場所で、2時間…。

私はと言えばただベンチに座って…
ぼんやりいろいろ観ていた。

空の青さを、雲の白さを、
ビルのグレーを、眩しい光を。
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