calling
くるまってたストールを整えながら
落ち着くってどうするのかを
考えてしまって慌てていた。

そんな状況を観て
俊輔さんはとても優しく笑った。

「ランチタイム終了まで時間あるけど
もう…戻らなきゃいけないんだ。
午後からの会議の資料確認で。」

あ…忙しくて痩せたみたいに
観えたのかもしれない。
悲しく笑ったように観えたのも
仕事で疲れてたから…。

なんだかとても、ほっとした。

「あ、でも俊輔さん…
ランチ…食べてれてないですよね。」

鞄のなかの私のお弁当を
ニコッと自然に笑顔になって渡した。

「…嬉しいけど…いいの?」

「はい。…食べてください。」

俊輔さんにじっと見つめられると
私もじっと見つめてしまう。

今度はドキドキして…
たぶん、今私の顔赤いかも…。

「亜妃ちゃんを…食べたくなる。」
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