俺だけが知っている
俺の彼女の莉菜はとてもキレイな顔をしている。
白い肌に大きな瞳。
ふわふわした茶色の髪の毛。
彫りの深い整った顔立ち。
背が高くスラッとしていてスタイルも抜群だ。
彼女の母親はフランス人。
元トップモデルなだけあって最強に美人。
父親は売れっ子カメラマン。
懐が深くて男の俺から見ても男前で格好いい人だ。
そんな二人から生まれた莉菜とその兄透はさすが二人の子供といった容姿をしていて文句なしの美形だった。
一度彼女の家族に会ったときはその華やかさに目がチカチカした。
けれど莉菜は外見で自分を判断されるのを極端に嫌っていた。
昔からその華やかな容姿でいつも勝手なイメージを作られていろいろ嫌な思いをしてきたらしい。
男関係が派手だと噂されたり、外見だけを見て男が寄ってきたり。
性格もクールだ冷静だと決めつけられたり。
そんなことが積み重なって育ってきたせいかそれらは立派なトラウマになり、彼女は目立つことを嫌がるようになった。
本来は気が強くて負けず嫌いな性格をしているのに、自分の外見を周りにさらすのをどこか怖がるようになってしまった。