海の花は雪・2
「え〜オレにも見せて下さいよ〜」

皆でのぞき込むと、奥行きが結構ある収納スペースになっていたが…

「…カラ…ですね…」

「昔は入ってたの?修子ちゃん」

「さぁ〜どうだったんですか?深谷君」

「…入れた覚えがあるような、ないような…」

「これだけあれば、充分ですよ」

高田さんは、予想外の国宝にショックさえ受けているようだ…

「色々つもる話もありますが、いったん戻りませんか?深谷君の帰りが遅くなりますし…」

「あ、そうですね〜宝は見つかった事だし…一個もらっていいですか?記念に」

山形さんが、先生にたずねた。

「そうですね〜ひとまず遠慮して下さい…こんなに残っているとは、予想外でしたのでね〜」

「冗談ですよ、先生…通常ルートで売買したら、えらい事になりますもんね〜」

「え〜そうなんですか?」

「うん、ヤバイだろうね〜出所はどこだとか、大騒ぎになるね〜」
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