カレとカノジョの関係。
「何か悩み事?」
そんな2人をボーッと見ていると、神谷くんがそう聞いてきた。
「え、何で?」
「ため息ついてたから」
「あぁ…」
っていうかあたし、失礼だよね、普通に。
今から遊びに行くっていう時に、ため息とか。
「ごめんね。悩み事とか、全然そんなんじゃないの。
ただ、あたし女子力ないなぁって…」
正直に打ち明けると、神谷くんが少し驚いたように目を見張って。
それからフワリと笑った。
「何言ってんの?
俺は希咲ちゃん、充分女の子らしくて可愛いと思うけど?」
「……か、神谷くん…!」
…あたしは今、猛烈に感動している。
この神谷くんの懐の深さと、無限大の優しさに。
「神谷くん、優しすぎだよ…!あたしを慰めようとしてそんなことを…」
「いや、別にそういうわけじゃ…」
“次は〇〇~、〇〇です”
その時ちょうど、遊園地の最寄駅の名前を告げるアナウンスが聞こえて。
「あ、着いた!早かったね!」
「あぁ、うん…」
なぜか若干うなだれているように見える神谷くん。
「?」