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「何の話?」

「ガールズトークに口を挟まないの。そんなんだから“恭一”は女子の支持率低いのよ」

「誰だよ、“恭一”て…」

と、その時甲ちゃんの携帯が鳴る。

「はい… はい… あ~、橘絹香は捕獲したのでご心配なく」

…しまった、すっかり約束の十分を超えていた。

事情を察した甲ちゃんは苦笑している。

「じゃあ、後は若い二人で“お医者さんごっこ”でもしてて。

お姉さんはM大の教授とデートだから~」

嵐のようにあたしの入院生活をかき回し、嵐のような爪痕を残して診察室を後にする椎名先生。

「“ごっこ”て付けると何でも卑猥に聞こえるな」

更に余計な一言を加える担当医…

あたしはただただ真っ赤な顔がバレないように、そして胸の鼓動が

聞こえてしまわないようにうつむいてやり過ごす他なかった。
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