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階下に降りていくと、またまた古い扉。

ギィーっと音を立てながら開けると、レンガ作りの大人の雰囲気が漂うお店が顔を出した。

こういう所に来ることなんて、今までなかったから緊張してしまう。

「いらっしゃ… 何だ、お前たちか」

声がする方を見ると、そこには兄の姿があった。

「テンション下げるなよ、ニート」

そう言ってドカっとカウンターに座る弟。

無免許で休業中だからニート?

首をかしげていると奥から茶髪で口ヒゲを生やした男の人が出てきた。

「別名、家庭内警備員な」

弟に加わり、兄をからかうその人はあたしの存在に気がつくと、急に声を荒らげる。

「お前、デートで女子高生連れて来ちゃうとは… よくやった!

おじさん、生の女子校生を至近距離で見るの久しぶりだから興奮しちゃったよ」

…咄嗟に第六感が働く、この人はヤバイと。

「生々しい発言すんなよ」

「変態。手出すと織依さんに怒られるよ?」

兄弟は口々にやじをぶつける。
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