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悠耶らしき子がいたら、事情を伝えるという条件で私は彼に送ってもらい、帰ることになった。

しかし お店を出ようとしたその時

「恒輔、帰っちゃうのぉ?つまんなぁい」

彼と一緒に来ていたであろう仲間の一人が背中越しに声をかける。

「悪いな。雑務が貯まりすぎて大変なことになってるから戻るわ」

そう言うと、彼は私の手を引き店を出る。

悠耶、先に帰ってるよね?じゃなかったらベル(ポケベル)鳴らしてくれるよ?

その晩はずっと連絡を待っていたが、結局朝まで電話もベルも鳴ることはなかった…
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