sEcrEt lovEr
「…それから一年後に悠耶は子供ができちゃって駆け落ち騒動起こして、

私が結婚したのも三年くらい後だったかしらね」

横で娘が写真をぼーっと眺めている。

大概こういう時は感動している、感情が豊かすぎる子だから。

「…あたしもママ達みたいな恋愛できるかな」

「当たり前でしょ?私達の娘なんだから」

絹の肩を抱く。

昔からこういう話に弱い絹を私は可愛らしく思う一方でつい いじめたくもなる。

「その相手が甲斐くんか貴弘くんならママもパパも安心なんだけどね」

絹は必死になって否定したけれど、可能性はゼロではないなと気づかれないようそっとページを閉じた。

このアルバムに隠されたもう一つのカラクリに娘が気づくのは もう少し先のこと…
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