学園ジュリエット
ふたりは学園一


星空高校はろくでもないやつらの集まりだって,私の学校では言われている.


今まで話半分にしか聞いてなかったけど,ほんっとにろくでもないかも.



「おい,海原高校の制服着てるやつがここ通っていいと思ってンのかぁ!?」

「通行料払えよ,通行料!」


「ギャハハハ!」



うわ,うるさいし下品.

3人組だし逆らうのが賢いとも言えない.けれど,お金を払うのもいやだ.

財布には小銭しか入ってないけど.



「いや,あのー今日は勘弁してくれませんか」


「はァ? なめてんのか!?」

「ひぃぃっ」


すごく怖い.だめだ,どうすればいいんだろう.


「星空高校のやつらが,うちの生徒になんの用だ」


と,後ろから聞いたことのある声.


「おい! 真田じゃねェか!」

「チッ」


幸運なことに3人組はみるみるうちに私の目の前から去っていった.

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