学園ジュリエット
これで顔の全貌が見えたわけだけど,なんだろう,顔が整ってる.
「・・・なんて言ったらいいのかわかんねぇけど,お前,叫びすぎ.耳が痛ぇんだけど」
「・・・ごめんなさい」
でも,叫ばずにはいられなかった.
「縄はずしてくれねぇか」
「う,うん」
腕の縄を外す.かたすぎてかなり時間かかった.
「サンキュー.あー身体痛ぇ・・・あのクソ教師」
「三木先生のこと・・・?」
「ああ,あの女の力はすげぇ.俺でもかなわなかった」
細そうな先生だったけれど.
そんな先生に負けちゃうなんて.
「なに笑ってんだよ」
「だって,三木先生,すっごくか弱そうなのに」
そう言うと,男子生徒はみるみるうちに不機嫌になった.
「俺だって情けないとは思ってるよ! なんせ,星空高校のてっぺんがこんな・・・」
「えっ? もしかして・・・星空高校の総長・・・?」
「ああ,そうだけど」
は? なんでそんな人と,私は二人で放送室にいるの?