学園ジュリエット
そういうと,校長と担任は大喜びして,そのまま私を車に乗せた.
「えっえっ・・・?」
「今から放送を録音するところに連れて行くから」
「ちょっと! 怖いんですけど!」
「大丈夫,先生こう見えても運転うまいから」
そういう意味じゃなくて! 校長はにこにこしながら車の外から手を振っている.
「どこまで行くんですか」
「遠くだ,ほかの生徒に見られないようにな」
先生と二人,気まずい時間が流れる.
こんなことになるんだったらやめといたらよかったかな・・・.
「星空高校からはどんな生徒が来るんですか.あんまり目立たない私みたいな人ですかね?」
「・・・会ってからの楽しみだな」
女の子だったらいいな.仲良くなれそうな子だったら放送もやりやすいのに.
「ああ,放送について説明しておく.30分間収録して,どちらかの高校の部活の紹介をしてくれ.ほかは雑談でもなんでも」
雑談・・・初対面の人とどこまでできるかな・・・.