奥様のお仕事
「私も生意気なこと言って ごめんなさい
だから お互い様だね」


じじいも安心したように笑った。


「おまえの 目の色 すごく綺麗だな」


「私は この目や髪の色や肌の白さがずっと
嫌いだったの。親に捨てられて・・・・・・
愛されない人間なんだって思ってたけど
浩一郎と出会って この目の色が綺麗だって
褒めてくれるたびに自分をどんどん好きになったの」


「そうか
アイツは ワシが言うのもなんだが
いい男だ」


「うん 優しくて責任感が強くて誠実で・・・・・
そしてすごく一途で・・・・・・大好き」


「じじいにのろけられてもな」


「あ ごめんなさい
でもね 浩一郎をこの世に送り出してくれて
私に出会わせてくれた おじいちゃんや おばあさま
おとうさま おかあさまに すごくすごく感謝してるよ」


「そうか そうか 感謝してくれるか」


「おじいちゃん 
浩一郎は責任感が強くて 全部一人で背負ってしまう
我慢してる……だからね
浩一郎のこと信じてあげて……浩一郎の思う事を
受け入れてあげて欲しいの……仕事でも私生活でも………」


浩一郎と五月さんのこと 
許してあげて・・・・・・・・・


「そうだな アイツの選ぶ人生に間違いはないな」

じじい・・・・いや おじいちゃん 
浩一郎をよろしくね・・・・・・・・。
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