奥様のお仕事
電話が鳴った。


「マリン」
温かくて優しい声

「ご苦労さまです」


「シンと美輝から連絡もらって驚いたよ。
マリンは魔法使いだって言ってた」


「楽しかったよ~すごく楽しかった
おじいちゃんも楽しかったんだよ」


「写真送られてきて ピースサインしてたし
や~本当にビックリしたよ
とろけそうな顔してた」


「マリンってね 呼んでくれたんだよ
それからね 目の色が綺麗だって」


「おじいさまがライバルになりそうだ」


「あはは~」


「あさって帰るから また詳しく聞かせて」
浩一郎の言葉に返す言葉が見つからなかった。


「浩一郎 あのね
自分一人で背負いこんじゃダメだよ・・・辛そうな浩一郎
見るのが一番辛かった。だから 素直に自分の言葉で
ちゃんと伝えれたら きっときっと
願いが叶うから・・・・・・ずっと心の中にしまってきた
想いをちゃんと伝えないとダメだよ。
浩一郎の人生きっと これから 幸せに間違いないから」


「俺もそう思う
幸せに違いない・・・・・ちゃんと伝えるよ・・・・・
そして一番大切な人を しっかり抱きしめて
二度と離さないって・・・・一生守って行くって」


頑張れ 浩一郎
きっと おじいちゃんも 許してくれる

「浩一郎を信じてるよ」

電話を切って 深呼吸・・・・・・・・

「終わった・・・・・・」涙が流れた・・・・・・。
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