奥様のお仕事
「おはようございます
昨日はありがとうございます」

鈴木さんが おみやげをくれた。


「大変だったでしょう 若奥様
大旦那様に いろいろ言われたでしょう?」

「ううん 全然
すごく楽しかったの」


「え?」


「片づけもね手伝ってくれて」


「大旦那様も 若奥様の魅力に気づきましたか」


「え?魅力なんてないですよ」


「いいえ
その飾らない まっすぐさが本当にいいお嬢様だってわかります」


「照れますって~~」


「若様のお目は確かですね」


「ありがとうございます。
鈴木さん これからも長谷家の方々をよろしくね」


「もちろんです
若奥様も 大旦那様と打ち解けられたなら どんどん
遊びにいらしてくださいね」


ちょっと 打ち解けるのが遅かったけど
反対にこれでよかったのかも・・・・・・


私が本当の奥様じゃなかったって知ったらショックだもんね
傷は浅い方がいいから


「じゃあ 私 戻りますね
おじいちゃんに よろしくお伝えくださいね」


スマホは寝室のテーブルにあえて置いてきた。
発見は遅い方がいいから


大豪邸を振り返って 頭を下げた


「だましてごめんなさい・・・・・・ありがとう」


一人で本当は不安だけど・・・・でも行くしかない・・・・
浩一郎と五月さんの幸せを見れるくらい強くないから・・・・
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