奥様のお仕事
中に入ると 懐かしいテーブルが・・・・

「使えるものは全部そのまま
少し手を加えたのはあるんだけど・・・・」


「すごい あの家がこんなに 素敵になったの?」


ずいぶんリフォームをしてはいるけど


「あ これ 私の背を じいちゃんつけた壁の傷・・・・」


「これすごく大事
この小ささのマリンを想像する楽しみがある」


「長谷家の所有だから みんなで 使わせてもらうけどね」


「うん 全然~~嬉しいよ 浩一郎~~
もう家ないと思ってたから…全部 おまかせにしてきたから」


私はこの家にまた 帰って来られた興奮で胸が一杯だった。


「アトリエも見る?そのままだよ」


家を飛び出して離れのアトリエの 鍵を開けた。



「うわ・・・・何か 何か さっきまで
じいちゃんがいたみたいなんだけど・・・・・・」


それくらいアトリエは綺麗に掃除はされているけど
じいちゃんが使ったままで


「じいちゃん ただいま」


ね ここで暮らしてた私・・・・・・・・
臆病で殻に閉じこもっていた私・・・・・


あの日勇気を出して ここを出たから 私 今
こんなに幸せだよ・・・・・・。
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