奥様のお仕事
愛しい島に別れを告げた。

「また来るね・・・・」

小さくなる島に 手を振った。
これからは いつでも島に 戻って来られることに感謝・・・・。


美しく青い透き通った海


「マリンの目の色と同じ色だ・・・・・」


青い目を憎んだこともあったけど
今は 浩一郎が私の青い目を 綺麗だって言ってくれるから


不思議だね・・・・・
全てがコンプレックスだったこの容姿が


愛する人の魔法の言葉のおかげで
自分を愛おしいと思えるようになった。


「マリンによく似た子供が欲しいな・・・・・」


「私は 浩一郎によく似た男の子が欲しい・・・・」


「ダメだよ マリンが俺以外の男に触れたりするの」


「あはは うちら 思いっきり バカップルだね」


浩一郎の子供が欲しい・・・・・
美由紀さんみたいに 幸せお腹がポッコリ大きくなって


愛する人の子供が 私の体の中で 育つなんて 何て素敵なんだろう。


タクシーの中でうたたねをしていた私に

「ついたよ」浩一郎の声がした。


静かに目を開けると 


「教会?ここ教会でしょ?」
真っ青な空に 真っ白な 十字架が飛び込んできた。


「二人だけの結婚式だ」


二人だけの・・・・・・結婚式・・・・・・・。
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