エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
「そいつの腕を離してくれ」

どすのきいた、しかし静かな声で男は沃野に頼んだ。

沃野は素直に男の腕を離してやった。

そして次の瞬間、その男が素早くパンチを繰り出した。

バスっと鈍い音がする。

「え?」と驚きながら、切れた唇の際から血を流しているのは沃野ではなく、猫いじめの男の方だった。

男は兄貴分から助けてもらえるものとばかり思っていたのに、まさか殴られるとはと、痛みよりも驚きが勝り、ぽかんとしている。
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