エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
ああ、これは中学生の時に自分が言った言葉だと、沃野は胸が疼いた。

恋愛の好きは「切ない」のだといっていたさやかの言葉の意味がようやくわかった。

「いいよ。たとえ葵さんが今、僕のことを好きでなくても。きっともうじき切ないほどに僕を好きになる」

なんでそんなことわかるのだろう。

「何でも自信があるんだね」と、葵は少しいじわるく言ってみた。

「そんなことない。僕はすでに切ない。文字通り心が切れそうなほどの想いだから、片思いは耐えられない」

「すごい。日本語の語彙が増えたね……」と茶化す葵の唇を、沃野は3度目のキスで封じた。
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