この気持ちをあなたに伝えたい
話をしていると、気づかないうちに家に着いていた。いつもエレベーターを使用しているが、この日は階段を使った。名残惜しさを感じながら階段を上ろうとしたら、肩を掴まれた。
「どうしたの?」
「これ、俺の携帯の番号とメールアドレス」
二つ折りにした紙を手渡されて、最愛も書こうとメモ帳とペンを出そうとすると、礼雅がそれを止めた。
「ここに送ってくれたらいいよ? 待っているから」
「わかった」
そう言い残して、部屋の中へ入ってしまった。紙を握ったまま、階段を上って自分の部屋の中へ入り、忘れないように小さなテーブルの上に携帯で挟んでからキッチンへ行った。
「ただいま」
「おかえり。今日はお父さん、帰りが遅いらしいの」
「そうなんだ。あ! 今日はカレイの煮つけだな」
テーブルにカレイの煮つけやほうれん草の胡麻和え、味噌汁、たけのこご飯が並べられていて、湯気が出ている。
お茶を出すように母に言われ、冷蔵庫からお茶を出して、コップに注いでからすぐに飲んだ。
「喉が渇いていたのね」
「そうだな・・・・・・」
カラオケでもたくさん飲んだのに、すぐに喉が乾く。
「お母さん、カラオケでね、礼雅お兄ちゃんに会ったんだ」
「本当? かなり男らしくなっていたでしょう?」
「なっていたな・・・・・・」
礼雅に会った瞬間、しばらく見つめてしまったくらいだから。
「やっぱり最近会ったんだな。お母さんも」
「そうよ。あのときは最愛のことばかり話をして盛り上がったわ」
「変なことは言っていないよな?」
目を細めて怪しんでいると、母は満面の笑みを返した。危険な笑みだと最愛は真剣な目で見つめ返した。
「どうしたの?」
「これ、俺の携帯の番号とメールアドレス」
二つ折りにした紙を手渡されて、最愛も書こうとメモ帳とペンを出そうとすると、礼雅がそれを止めた。
「ここに送ってくれたらいいよ? 待っているから」
「わかった」
そう言い残して、部屋の中へ入ってしまった。紙を握ったまま、階段を上って自分の部屋の中へ入り、忘れないように小さなテーブルの上に携帯で挟んでからキッチンへ行った。
「ただいま」
「おかえり。今日はお父さん、帰りが遅いらしいの」
「そうなんだ。あ! 今日はカレイの煮つけだな」
テーブルにカレイの煮つけやほうれん草の胡麻和え、味噌汁、たけのこご飯が並べられていて、湯気が出ている。
お茶を出すように母に言われ、冷蔵庫からお茶を出して、コップに注いでからすぐに飲んだ。
「喉が渇いていたのね」
「そうだな・・・・・・」
カラオケでもたくさん飲んだのに、すぐに喉が乾く。
「お母さん、カラオケでね、礼雅お兄ちゃんに会ったんだ」
「本当? かなり男らしくなっていたでしょう?」
「なっていたな・・・・・・」
礼雅に会った瞬間、しばらく見つめてしまったくらいだから。
「やっぱり最近会ったんだな。お母さんも」
「そうよ。あのときは最愛のことばかり話をして盛り上がったわ」
「変なことは言っていないよな?」
目を細めて怪しんでいると、母は満面の笑みを返した。危険な笑みだと最愛は真剣な目で見つめ返した。