俺は、危険な彼に恋をした。
声がしたほうを向いた視線の先には…
優が居た。
「んだよ一買えなかったのか?」
「ん、まあ…」
「たまには、学食で飯食えば良いじゃんよ。」
「学食では、食わない。」
「ははっ、そんな事言ってないで、俺と一緒に学食で食お一ぜ?」
そう言って笑顔で俺の首に腕を回しくっついて来る優。
「悪いけど、俺はいい。」
冷たい言い方を優に向け、首に回した腕から離れる。
「ちょ…洸!」
その場から立ち去ろうとした俺を、すぐさま引き止める優。
優は、振り向かない俺の背中に向かって言葉を投げかけた。
「いつまで俺にそ一ゆう態度してるつもりだよ!高校入る前は、そんなんじゃなかったろ!」
「……...。」
「何か言ったらどうなんだよ!洸……俺は、お前が心配何だよ!俺達…親友なんじゃね一のかよ!」
親友……
そう、俺と優は親友。
とゆうよりかは、親友だったって言い方が正しいかもしれない。
幼稚園の時に、優と出逢い。
そっから仲良くなって。
小学、中学生って優と一緒だった。
そう、中学までは。
「洸!」
「…優、ごめん。俺の事はもうほっておいてくれ。」
それだけを優に残し、俺はその場をたちさった。
「ま、アイツもそう言ってるんだしよ?早く学食行こうぜ、優。腹減ってやべえ一よ俺。」
「そうそう…あんな奴、優が構う事ね一よ。」
「…洸、」
優には、沢山の友達が居る。
別に俺に執着しなくったっていい。
優……ほんとごめんな。
冷たい言葉しか、言えなくて。
「…はっ、」
深い溜め息が、思わず出る。
廊下を歩きながら、俺は窓の外を眺めた。
「雨………降ってきな。」
空はすっかり黒い雲に覆われ、激しい雨が降り注いでいた。