異種キャラクターバトル
† 悠人



窓の外で高みの見物を決め込んでいたシャーリーが、カラスのくせしてにやりとした。

“逃げられたのね? そういう顔してるわ”

「……みたいだな」

と、嘘は言わない。いや、シャーリーに嘘は言えない。

“それにしたって、どこへ逃げたのかしら? 世界の裏側にいる相手でも呪える魔導師から逃れるなんて……悠人、想像つく?”

問いに、俺は秒の黙考を使った。答える。

「たぶん、『狭間』だ」

“『狭間』……?”

「文献にあるんだ。世界と世界の、狭間。なににも分類されない特殊空間さ」

“非属の世界ね……そんなところへ逃げ込むなんて、いったい何者? 私にそんなものまで拾わせて”

シャーリーが言う『そんなもの』とは、俺の前に置かれた、空き缶だ。
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