恋愛の神様
部屋に入り、簡単にシャワーを済ませたレオが、私を引き寄せる。
甘い抱擁とキス。
ベッドの上に縺れるように崩れて、貪るように唇を重ね合わせる。
息もつけない程激しく求められて、人知れず安堵がこみ上げる。
誰にも顧みられないのは寂しいもの。
何の価値もない私を、それでもアナタはまだ必要としてくれるでしょう?
―――それは、なんて醜くエゴイスティックな要求なのだろう。
ナカを埋め尽くす剛直に揺すられ、堪らず声を上げる。
淫らな身体は喜び勇んでくねり、突き上げられる度にあられもない水音を立てた。
身体はこんなに熱いのに、どうして心はこんなに悴んだままなのかしら。
「今日は随分積極的だな。」
からかうように揺らめく腰を指摘され、私は赤くなった顔を背ける。
「…いじ、わるね……。」
簡単にのぼりつめて、ビクビクと身体を震わせる。
一拍の間を置いて、しっとりと熱を孕んだたくましい体が荒い息を吐きながら圧し掛かってきた。
カワイイ……。
常に私を苛み責める男が、無防備に身体を預けてくる時が好き。
その時だけはどんな男が相手でも胸がきゅんとして、守ってあげたい、愛してあげたい、って気持ちがこみ上げてくる。
これが母性本能ってやつなのかしら。