恋愛の神様

「ぁ……はぁ……虎徹、くん……」


小さく音を立てて離れた顔を見詰める。

きっと私、ミットモナイ程浅ましく、縋るような目をしてる。

私を見詰める双眸がほんの少し細められる。
ちょっとからかうように。
少し寂しそうに。


「……気が変わった。今夜はもう仕事はヤメだ。」


唇の上でそう囁いて、空いた手でノートパソコンを畳む。

ゆっくりと唇を重ねながら私をラグの上に組敷いた。





「ん……あっぁ、イイ……!」


熱く硬い欲望に脳天まで貫かれて、悲鳴染みた声を上げる。
簡単に追い詰めるのに、簡単にはイかせてくれない。


「や、…お願い、もうっ…虎徹くん……っ!」


泣いて懇願するのに、小さくニヒルな笑み一つでごまかされる。

荒い吐息。
汗にしっとりとした筋肉。
少し苦しいみたいに眉を顰めた表情。
そして私を苛む熱い欲望

―――気が狂いそうな快楽の中で、私は狂喜する。



冷徹だと思われているカレのこんな熱いトコロを知ってるのは私だけ。













今だけは私の存在を思い出してくれてるでしょう?





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