Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「ああっ、ダメです。
お店まで送ります。
歩いていくなんて、ボスに殺されます」
「いや、ここNYじゃないから」
麗華は反論したが、ニコラスの懇願の目に負けた。
しかも車から降りると、一緒に降りてくる。
「帰る時はこの車で帰ってください」
「ニコラス、どうするの?」
「タクシーで帰ります。
今夜は楽しかったです。
ボスのこと、あまりいじめないでくださいね~」
なんだかやっぱり彼の日本語の使い方がおかしい気がする。
日々、いじめられているのはこっちだと思うのだが。
ニコラスは麗華をハグしてから、手を振って軽やかに通りを歩いて行った。
タクシー拾うって言ってたのに。
っていうか、日本に来て間もないのに、帰る方向はわかるのか。
色々と心配になりながら、バーの中に入る。