Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「いいじゃない。
結婚するんで、ご心配なくって言えば?」
「見知らぬ人と結婚するなんて言ったら、よけい最悪じゃない」
じとっとにらむと、怜士はにこやかに笑った。
「ちゃんと名乗りましたよ」
「一体・・・。
なんて?」
「“元“今泉怜士です。
事情があって、ダバリードになりました。
お母さん、テンションあがってたぞ。
まあっ、て」
なんだか胃の吐き気が増した気がする。
「あー。
なんだかすごく帰りたくないかも」
「ずっといたら?
構わないけど。
元々、そのつもりで日本に来たし」
陽の光で淡い茶色になった瞳で、怜士をじっと見つめる。