Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「あなた、年齢が上がって、価値が下がったみたいに言っているけど」
あまり言いたくなかった話の内容に、口の滑りは悪い。
「以前ほど、口説かれたり、ストーカーやら痴漢やらに悩まされなくなったのに2つほど理由があるんだよね。
一つは、幼さ故の隙とか腕力の差とかで、男たちの方が優位な気持ちでいたから、安易に狙っていたということ。
今のあなたはデカくなって、迫力あるしね」
麗華が拳を握ったのを、くすくすと笑いながら抑え込む。
「それともう一つの理由に、社会が動き出したこと。
法規制やマスメディアによって犯罪だと世間に認知され、対応も一応整ってきたからね。
ブレーキがかかるようになってきただけ。
あなたの場合は、場慣れしすぎで用心深いし」
麗華はぐっと怜士の顎を手で持ち上げて、怜士を見上げる。