Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「ここから離れたら少し落ち着くかも」
そうかもしれないと思って、無言でうなずいた。
椋木に半ば抱きかかえられるようにして歩き始める。
「レーカ」
場違いな、のほほんとした呼び方。
振り返らなくたって誰かわかる。
後ろに立っていた幼馴染の美和は、喪服姿も粋にキメていた。
喪服で危ない色気が出ている。
お姉さま方がほうっておかなさそうだ。
「予想通り、派手に泣いてんな」
カラカラと笑われるのに、涙を押さえながら睨んだ。