Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


「出て、くれないんだよね」


麗華の声がずーんと暗くなる。


「気づかないんですかねえ」


ニコラスはうろたえ声でフォローする。


「迷惑かけてごめんね。 
 でも一度、ちゃんと話しておきたいんだ。
 スケジュールで空いているところ無い?
 駄目なら、帰社時間だけでも教えて。
 アパートメントの前で帰ってくるの待つから」
「駄目ですよ!
 まだ治安がいい地域といったって、夜中に女性が一人で立っているなんて。
 それにドアマンに不審者として通報されます。
わかりました。
 こっそりセッティングしておきます。
 明日以降でもいいですか?」


麗華はためらった。
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