Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「あなた。
それ、聞くの?」
「え?聞くよ」
怜士はあごで麗華の頭を押さえつける。
「なんなの!
痛いなあ~」
「あの男、一体、なに?」
さっき、美和と一緒にいた男。
ケビンから見せられた写真に、麗華と抱き合っていた男だ。
しかも、数年前の春、ハーバードの大学に麗華が自分を探しに来た時、隣にいた男も間違いなく同一人物だ。
仲良くパーティに現れるから、そっち方向の話かと思って、徹底的に避けた。
しかもこの人、綺麗になっていたし。
1年ぶりに見て、きらきらと輝いているのに、それが隣の男の仕業かと思ったのだ。
ちょくちょく目に入るから、イライラが募ってデラボアに噛みついてしまった。
それを麗華に見られたのに気付いて気分が萎え、会場に戻れば仲良くあの男と出て行くのに、その後を勝手に想像して、イライラに拍車がかかった。
とにかく、昨晩からさっきまで、気分は史上最悪だった。
何度か、こっそりとニコラスに八つ当たりするぐらいに。