Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「写真、嫌いなんじゃなかった?」
見下ろされた視線を感じて、麗華がささやく。
「ファンサービス」
怜士は皮肉っぽくささやきかえした。
「ファン~?」
いささか品の無い口調で麗華が返す。
「じゃあ、メディア操作」
麗華が吹いたのを機会に、怜士は会場へと歩き出した。
会場内に一歩踏み入れると人々の目が一斉に集まったが、麗華は微笑を崩さなかった。
怜士は通訳としての役目をいいことに、用心深く片時も離れようとしなかった。