Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「ただし条件がある。
同伴は麗華だ」
「麗華?」
「そう麗華にドレスを着せて連れていけ。
あの開発した繊維を売り込みたいんだろう?
ドレスを作って、麗華に着せろ」
「それだけですか?」
「ああ。
ドレスのデザイン画の候補を、後で知らせるメアドに送ってくれ。
私が選ぶから」
「一枝さんが?」
その点については、あまり納得がいかない。
「そう。
麗華の曲線美を生かして、かつ背中が大きく開いているのがいい。
じゃあな」
いつも通り一方的に切れた。
何の返事もしていないのだが。
美和はしばらく思案を続けていたが、やがて電話をとった。
かけるところはデザイナー室だった。