Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


怜士はやっと麗華を下ろすと、俯いたまま視線を合わせない麗華の背中に海綿を滑らせた。


麗華は突如くるりと怜士に背をむけると、海面を奪い、わしゃわしゃと一気に体を洗い上げてシャワー室を飛び出ていった。


デッキチェアにおいてあるバスローブを羽織って、自分の脱ぎ捨てた洋服を抱えあげると脱兎のように出口へ向か
う。


入口に自分で置いたデッキチェアを押しのけ、ドアを開けようとして気が付いたらしい。


ドアは廊下側に開く。


デッキチェアを置いたって何の役に立たない。


ドアノブをつかんだまま、固まってしばし悔しがってから、廊下へと消えて行った。
< 89 / 419 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop