Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
怜士はやっと麗華を下ろすと、俯いたまま視線を合わせない麗華の背中に海綿を滑らせた。
麗華は突如くるりと怜士に背をむけると、海面を奪い、わしゃわしゃと一気に体を洗い上げてシャワー室を飛び出ていった。
デッキチェアにおいてあるバスローブを羽織って、自分の脱ぎ捨てた洋服を抱えあげると脱兎のように出口へ向か
う。
入口に自分で置いたデッキチェアを押しのけ、ドアを開けようとして気が付いたらしい。
ドアは廊下側に開く。
デッキチェアを置いたって何の役に立たない。
ドアノブをつかんだまま、固まってしばし悔しがってから、廊下へと消えて行った。