隣の席のキミへ…

恋が実るとき



「ーー…卒業式を挙行いたします」


1人づつ呼ばれ、舞台にいる校長先生から卒業証書を渡させる。



卒業の歌………。
何回歌っただろう。

一度も好きだとは思えなかった。

悲しすぎるから………。



だけど、今なら少しだけ好きになれそうな気がした。


いつかまたこの歌を聴いたときあたしにとって大好きな歌になっているだろう。


だって、あたし達にとってこの学校の思い出がつまった歌になるから。


この場所で、この仲間で歌う歌は世界で1つだけでしょ?




最後にあたし達は『ありがとうございました』と頭を下げた。


この6年間お世話になった学校にお礼を言うように…………。



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