シンデレラの落とし物
美雪ちゃんがいない。オレのそばを歩いていたはずの美雪ちゃんが消えた。
一体いつからだ?
もし、こうしている今もどこかで美雪が困っているとしたら。
秋の心を不安が占め、足元から冷たくなっていく。
秋はいまきた道を足早に戻り、やがて駆け出した。
美雪はアイに手を引かれ、近くのお店を一件一件まわる。店内をのぞき込んでは長身のスタイリッシュな秋の姿を探し、見つからずに首を振る。アイの親らしき姿も見つからなかった。結局、秋と離れたことに気づいた場所まで戻った。
「いなかったね」
つぶやく美雪。
「おねーたん……」
美雪を見上げる瞳が曇った。心配そうなアイに、美雪はしゃがみ込んで目の高さを合わせる。
「大丈夫。きっと見つかるから」
子供に余計な心配させちゃいけない。美雪は落ち込みそうになる気持ちを奮い立たせ、笑顔を作った。
「よーし! もう少し探してーー」
「美雪ちゃん!」
聞き覚えのある声に、パッと顔を上げる。
きちっと着こなしていたはずのスーツをちょっと乱しながら駆けてくるその姿は。
一体いつからだ?
もし、こうしている今もどこかで美雪が困っているとしたら。
秋の心を不安が占め、足元から冷たくなっていく。
秋はいまきた道を足早に戻り、やがて駆け出した。
美雪はアイに手を引かれ、近くのお店を一件一件まわる。店内をのぞき込んでは長身のスタイリッシュな秋の姿を探し、見つからずに首を振る。アイの親らしき姿も見つからなかった。結局、秋と離れたことに気づいた場所まで戻った。
「いなかったね」
つぶやく美雪。
「おねーたん……」
美雪を見上げる瞳が曇った。心配そうなアイに、美雪はしゃがみ込んで目の高さを合わせる。
「大丈夫。きっと見つかるから」
子供に余計な心配させちゃいけない。美雪は落ち込みそうになる気持ちを奮い立たせ、笑顔を作った。
「よーし! もう少し探してーー」
「美雪ちゃん!」
聞き覚えのある声に、パッと顔を上げる。
きちっと着こなしていたはずのスーツをちょっと乱しながら駆けてくるその姿は。