シンデレラの落とし物
秋くん……。
しっかりと握られた手。その手から伝わってくるのは頼っても大丈夫だという力強さと、不思議なほどの安心感だった。
美雪が心の奥に閉ざしたまま、ずっと深く凍っていたものに亀裂が入る。
それはもう二度と感じることはないと諦めた感情ーーー。
美雪は戸惑い、その考えを押しやった。
「これで大丈夫だ」
秋がこれでどうだと言わんばかりの顔で、つないだ手をアイの顔の前にもっていく。怒りでつり上がっていたアイの目尻が下がり、こわばっていた表情が解けて、小さな丸い顔に笑顔が広がる。大きく頷いて、
「よかったねぇ」
アイがきらきらの笑顔で美雪の腰に抱きついてくる。その小さく温かなぬくもりに「ありがとう」美雪は空いているほうの手で抱きしめた。
「さてと、つぎはもうひとりの迷子の番だ」
秋はかがんでアイと目の高さを合わせ、ぷくぷくの頬を突っつく。
「あい~? まいご、ちがうもん」
「ほんとうに違うの!?」
最初にパパとママの所在を聞いたとき 「いるよぉ」 とあっさりいっていたことを美雪は思い出した。
しっかりと握られた手。その手から伝わってくるのは頼っても大丈夫だという力強さと、不思議なほどの安心感だった。
美雪が心の奥に閉ざしたまま、ずっと深く凍っていたものに亀裂が入る。
それはもう二度と感じることはないと諦めた感情ーーー。
美雪は戸惑い、その考えを押しやった。
「これで大丈夫だ」
秋がこれでどうだと言わんばかりの顔で、つないだ手をアイの顔の前にもっていく。怒りでつり上がっていたアイの目尻が下がり、こわばっていた表情が解けて、小さな丸い顔に笑顔が広がる。大きく頷いて、
「よかったねぇ」
アイがきらきらの笑顔で美雪の腰に抱きついてくる。その小さく温かなぬくもりに「ありがとう」美雪は空いているほうの手で抱きしめた。
「さてと、つぎはもうひとりの迷子の番だ」
秋はかがんでアイと目の高さを合わせ、ぷくぷくの頬を突っつく。
「あい~? まいご、ちがうもん」
「ほんとうに違うの!?」
最初にパパとママの所在を聞いたとき 「いるよぉ」 とあっさりいっていたことを美雪は思い出した。