シンデレラの落とし物
時間も早く、まだお店もオープンする時間ではなかったので、美雪はカフェに入りモーニングを食べて時間を潰した。
ホットコーヒーに、こんがり焼いたトースト。トーストの乗った皿にはスクランブルエッグとハムが添えられている。
これといって食欲があるわけでもなく、ばんやりとお皿の上を突っつき回していたら、その有りがたいことに時間は過ぎていった。
美雪がカフェを出る頃には、閉まっていた店も開き、街中に活気が戻ってきた。
ミルフィオリの時計を買ったら日本へ帰ろう。
美雪はそう心に決めてお店へ向かった。
「……うーん」
足を止めた美雪は首をひねった。
予定ではすぐお店が見つかって、買い物は簡単に終わり、今ごろは空港に向かっているはずなのに。
昨日ここにあった、という自分の勘を信じて歩いたのに、ミルフィオリの時計を見つけたお店にたどり着けない。
戻るにしても、どこから来たのかさえ分からなくなってしまった。
前に進んでも目的地にたどり着かず、戻ることもできない。
どうしよう。
今度こそ完全に迷ってしまった。
ホットコーヒーに、こんがり焼いたトースト。トーストの乗った皿にはスクランブルエッグとハムが添えられている。
これといって食欲があるわけでもなく、ばんやりとお皿の上を突っつき回していたら、その有りがたいことに時間は過ぎていった。
美雪がカフェを出る頃には、閉まっていた店も開き、街中に活気が戻ってきた。
ミルフィオリの時計を買ったら日本へ帰ろう。
美雪はそう心に決めてお店へ向かった。
「……うーん」
足を止めた美雪は首をひねった。
予定ではすぐお店が見つかって、買い物は簡単に終わり、今ごろは空港に向かっているはずなのに。
昨日ここにあった、という自分の勘を信じて歩いたのに、ミルフィオリの時計を見つけたお店にたどり着けない。
戻るにしても、どこから来たのかさえ分からなくなってしまった。
前に進んでも目的地にたどり着かず、戻ることもできない。
どうしよう。
今度こそ完全に迷ってしまった。