予想外の恋愛



「ありがとう」


ニコッと微笑む中島さんの前にコーヒーを置く。

そしてもう一人の前へ…。


「おい」

「はっはい!?」


ずっと無言だった朝田さんが急に話しかけてきたのでびくっとした。


「お前…手震えてんぞ。またぶっかけてくるんじゃねえだろうな」

「なっ…」


無事にコーヒーをテーブルに置き終えて、じろっと睨んでみる。


「残念でした。もう二度とあんなことはしませんので」

「信用出来るかこの馬鹿女」


な、なに…?

ちょっと見直したと思ってたのにこの男。



「あんたに言われたくないわよこの最低男!」

「あ?なんだとコラ、表出ろ」

「受けて立つわよ!」

「まあまあ二人共」



かっこいいなんて一瞬でも思った自分が腹立たしい。

やっぱりこの男は最低最悪な奴で、口の悪い俺様野郎だ!



くだらない言い合いを続ける二人を、中島さんと店長が呆れ顔で眺めていたのだった。







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