少女Fの思惑

いち

よし、まずは「舞華」のことを整理しよう。
「舞う華を君に捧ぐ」は大人気少女漫画。
聖久高校を舞台に少年少女たちの甘酸っぱい青春ラブストーリー、というのがすごく簡単にいった話の内容だ。
主人公は１年の宮森 桜。あだ名としてたまに「みゃーもり」とか呼ばれていたっけ。少しおとなしめの少女だが入学してすぐに一ノ瀬 臣に惚れてしまう。
一ノ瀬 臣はこの話におけるいわゆるヒーローで見た目よし、運動よし、勉強もよし、のできすぎくんだ。この場合、性格がものすごく悪いということがあるが、一ノ瀬 臣の場合それもない。
そう、スーパー完璧イケメン野郎なのだ。
そんな彼に桜は惚れてしまったのだから大変。
同じクラスだということに喜ぶのもつかの間、一ノ瀬は学校中の女子に告白されるわ、桜は一ノ瀬の親友に惚れられるわで２人は波乱の渦に巻き込まれていく。
ま、そんな中いろんなイベントとかで見える桜の優しさに一ノ瀬も引かれていき、桜も少しずつ近くなっていく一ノ瀬との距離にどきどきしっぱなしになっていくのだが…。
そんな世界になぜ来てしまった私。
場違いにも程があるわ。こんな冷めきった高校生、嫌だろ。っていうか、今更制服とかコスプレしてるみたいで恥ずかしい。
ああ、ほら、もうそこでイベント発生中ですよ。
…全く、どうなっていくんだか。