Bad Voice
始まり
「なんで…あの時お前は…」


「ごめん、ほんとにごめん!」



「悪いと思うなら死んで詫びろ太陽と一緒にお前も死んであの世で一緒に……」








―うわぁぁっ――――

なんて、夢を見たんだろう
ごめんな、俺どうしたら良いんだろ
太陽まで、この学校に来た
お前が呼んだのか?
お前が俺たちに
死んで欲しくて呼んだのか?
一体どうしたら……

――ピーンポーン――――

「ゆーき!ガッコ行こーーーーっ!」

玄関から拓弥の声がした
迎えに来てくれたんだろう
俺は急いで支度をして家から出た。




――ガラガラガラッ――――

教室のドアを開けると何だか教室が騒がしかった

その理由は数秒後に分かった
教卓の前に集まる人混みの真ん中に
桃菜がいたからだった。

「祐輝まだ来てないの?」

俺と付き合ってる事を隠しているはずなのに堂々と
俺を待っていた桃菜に不信感を覚えた

「どしたのー?桃ちゃん?」

拓弥が俺より先に桃菜に
話しかけていた

「あ!拓弥くん!おはー。」

どうやら、拓弥と桃菜は知り合いだったようだった。
だから、付き合っている事を拓弥知っていたのかと、一人で納得していた。
その時

「祐輝、おはよ」

桃菜が挨拶をしてきた
だが、顔はいつもとは違った
昨晩泣いていたのだろうか目が少し腫れている。
声だっていつもとは違った。
なんか、おこっているような声


「ねぇ、なんで言ってくれなかったの?」

桃菜の声は明らかに震えていた

俺には何のことかさっぱり分からなかった
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