Bad Voice

――キーンコーンカーンコーン――

今日もいつもの時間に チャイムが鳴り
いつも通りに教師が入って来て
いつも通りにHRが終わり
いつも通りに授業が始まる

はずだった

担任のが勢い良く教室のドアを開けいつも通りだったが
何かテンションが違った
その理由は数秒後にわかることとなった

「みんな聞いてくれ!今日から新しい友達が来てくれた!仲良くするように!」


テンションの高い先生の声と共に
ほとんどの生徒が
新入生が入ってくるであろうドアを見つめていた。



――ガラガラガラッ――

そのドアは少しの間を空けて
勢い良く開いた

その瞬間クラス中がざわめき出した
え、
なんだよ
まじか
など色々な声がざわざわときこえてくる

それは、俺も例外では無かった
その時

「あーーーーーー!!太陽じゃん!!!!!!!!!!!!」

一人の男がいきなり立ち上がり
転校生の指を指さして大声をあげた

それは、同じクラスの
中島 凌雅(ナカジマ リョウガ)だった
凌雅はこのクラスで最も細く拓弥と同じダンス部に、所属していた

「え?おいおい!凌雅か!?」

転校生は流ちょうな関西弁で喋り出した

「え!?太陽 関西弁喋ってるのか!?」

凌雅が目を見開きオーバーリアクションで
太陽と、言われる男子の方を見続けている


「おまえら!それくらいにしとけ!」

先生が二人に喝をいれた
凌雅は、はーい、といって席に座った

すると、担任が転校生に軽く自己紹介をと言うとその転校生は教卓の前に出てきた

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